サービス業につきものの謝罪、正解は難しい

仕事

温泉宿に宿泊した時のことです。

その温泉宿は老舗の由緒ある温泉宿でした。

しかし、宿側の手違いで、私はチェックインに1時間以上待たされることになりました。

やれやれ、疲れた体を温泉で癒して部屋でのんびりと~♪と、期待していただけにショックは大きく、怒る気も失せました。

1時間以上待たされ、ようやくチェックインできることになった時には疲れ果てて一刻も早く部屋に入りたい気持でいっぱいです。

とはいえ、黙っていい人を演じるのもシャクに障ったので、「せっかくの予定が台無しですよ、困りました。」と、イヤミの一言を残して部屋に入りました。

部屋で少しくつろいでいると、部屋の固定電話が鳴りました。

「受付です。先程の失礼をお詫びに上がりたいのですが。。」とのこと。

「もういいよ!」と言いたかったものの、今回は完全な宿側のミスだったので、謝意を受け取ろうと思い、部屋に来てもらいました。

少しして、部屋がノックされます。

ドアを開けると、そこには手提げ袋を持った方が1人。

「こちらの不手際で不愉快な思いをさせてしまい・・・」と一通りの謝罪がありました。

まあ、こちらとしては時間に追われているわけでもなかったので、1時間待たされたことはどうってことなかったのですが、宿側の思い込みといいますか、勘違いのようなもので待たされたってことを注意しました。

「今後同じようなことがなければそれでいいです。気をつけてくださいよ。」と言い残しました。

すると手にしていた菓子折りをすっと渡してきたのです。

ここで、ふと、冷静になる自分がいました。

せっかくの謝罪の品なので受け取るのが当然なのか?それとも、別にいいですよ、お気持ちだけ受け取っておきますと断るべきか。

一瞬迷ったのですが、謝罪に来た方が、「せめてものお詫びですから」と、部屋の中に置いたため、「なんか、すみません。有難うございます。」と、なぜか私の方が謝るという不思議な事態に。

たたみかけるように、「明日の朝食もサービスさせてもらいます。」と、朝食サービス券までいただく始末。

朝食は普段食べないので、温泉宿でも素泊まりプランにしていたのですが、「朝は食べないので結構です」とは言えず、またしても「すみません、ありがとうございます」と謝罪とお礼を言っている自分。。

立場が逆転しているじゃないか!!

目の前の物に目がくらんで、相手を許してしまうなんて。。いや、そもそも、そんな物が欲しくてイヤミをいったんじゃない!自分の気持ちを晴らすためにイヤミを言ったのに!

と、心の中でつぶやく冷静な自分。

宿の方が部屋を去った後に、気まずい気持ちが巡ります。

そして気持ちを整理しました。

まず、宿側の不手際でチェックインに1時間以上待たされたことへの気分を晴らすためにイヤミを言った自分がいます。

この時点で私の中ではすっきりして、待たされたことをイヤミを込めてぶつけた時点ですっきりして済んだ話としました。

その後、電話がなり、謝罪があって再び待たされたことが思い起こされて不快な思いをしましたが、謝罪の品(菓子折りと朝食サービス)を受け取ることによって、罪悪感を感じたのです。

この謝罪の品を受けとったことが罪悪感につながったようです。

『サービスを受けようと対価を払ったのにサービスを受けられなかった。』

⇒謝罪を受ける。

これなら納得いきます。

『サービスを受けるために対価を払ったのに思ったようなサービスではなかった。』

⇒謝罪を受ける。

これって微妙なんです。

実際、サービスは受けている訳ですから。

サービスに不手際があったことで宿側のメンツってものもあるでしょうし、SNSが発展した現在はクレームになる前に火消しをすることが大切なのも分かります。

だから、今回の宿側の対応は間違っていません。

『誠意をもって謝罪する⇒手ぶらでは行けない⇒菓子折りと朝食サービス券を持っていく』

ここまでは正解です。

が、『菓子折りと朝食サービス券を押し付ける⇒受け取ったのだからこれで帳消しね』

とはならないんですよ。

気持を整理していく中で、わかったことがあります。

『菓子折りを受け取ろうか迷っていた時点で部屋に勝手に置かれたこと』、『それを受け入れてしまった自分』、『1つ受け取った時点でもはや2つ目の朝食サービス券は当たり前のように受け取った自分』が情けなく思えて罪悪感が生じたのかもしれません。

遠慮の美徳ってものもありますから、謝罪品の受け取りを拒まれたら、私も同じように強引にでも置いたかもしれないなぁと、相手の立場で考えればわかることなんですけどね。

今回のケースの正解としては、

「お気持ちだけで結構です」と一度断って、それでもどうしても受け取って欲しいとせがまれて受け取る。

これだったのかもしれません。

要するに、謝罪品の受け取り方がポイントだったのです。

目の前に差し出された物に目がくらんだと思われた自分に自己嫌悪が生まれたんだ!きっと!

ようやく結論が出ました。

はぁ~、やっぱり謝罪って難しいですね。サービス業の皆様、日々ご苦労さまです。

最後までお付き合いいただき有難うございます。

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