不届きものの逆襲

仕事
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人には「得て不得手」ってものがありまして、こればっかりは生まれつきのものが影響してるのかなと思う訳です。

もともとがネクラな人は明るく振る舞おうとすると明るい自分を演じることにエネルギーを使ってしまって、周囲への気遣いがおろそかになってしまうのです。

そんなことを実感することが最近ありました。週末に会社を出て、最寄り駅の改札へ向かう途中、後輩社員と遭遇してなんだか「ちょっと一杯いこうか」と声をかけなければならないというか、なんとなく後輩からの誘ってくださいの空気感のような時間が流れたのです。

普通誘うでしょ、そのシチュエーションで声かけなかったら冷たいよ、などなど、批判の声が私の頭の中を飛び交う中、私は一刻も早く今日一日消耗したエネルギーの回復時間を確保したいがために、後輩の気持ちを十分に汲んでしまったこと、そもそも偶然に遭遇したことすら恨めしい思いでそそくさと別れを告げて改札をくぐったのでした。

帰りたくなさそうな後輩はきっとどこか寄り道していったのでしょう。でも、言い訳させてもらうと、今日は特別疲れてしまってたのです。特に疲れてしまってたのです。これ以上人と話したくない、誰とも会わずにひっそりと人混みに紛れてしまいたい日だったのです。

後輩の気持ちに応えてあげられないなんて、ちゃんとした理由もなく付き合ってあげられないなんて、こんな不届きものが先輩として立ち振る舞うことが許されるんだろうか。電車の中で立ち振る舞いを反芻していました。

すると、もって生まれたネクラで陰湿な私の本性が姿を現してきたのです。先程の行いのすべてを正当化して記憶を上書き保存して書き換えていくという作業です。もはやこれは特技ともいえます。

ネクラな私がこの歳になるまで正気を保って普通に生活していられるのは、自分の行いが正しかったと自信をもって正当化する特技があったからだと常々思うのです。

ちょっとしたことで周囲の評価を気にし過ぎて疲れてしまう方がいらっしゃいましたら、どうか真似してみてください。

不届きもの万歳、世の中の常識あっかんべー。

どうです、すっきりしませんか。

最後までお付き合いいただき有難うございました。

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