MM2Hビザ条件変更でマレーシア移住は無理ゲーに。海外移住しやすい国が減っていく、厳しい時代に

放談
スポンサーリンク

しばらくストップしていたMM2Hの情報が更新されました。もはや一般庶民には無理ゲーに近い条件に引き上げられてます。今までの条件が緩すぎたってこともありますけど、一気に富裕層向けのビザになりました。年間90日以上の滞在も必須になりました。とりわけ金額の引き上げが痛いです。特に以下の①「月額収入≒104万円」が無理ゲーかと。(※1リンギット=約26円で計算。)

<金額の変更箇所 2点>

①マレーシア国外で得る収入が、月額40,000(≒104万円)リンギット以上であること(従来は10,000リンギット(≒26万円))

⇒この条件がきつい!!厳しすぎるよ!!月に100万円以上って、サラリーマンの年金だけじゃ無理ゲーです。サイドビジネスか家賃収入で大成功するしかないのか?

②定期預金額が1,000,000リンギット以上(≒2,600万円)あること。ただし、不動産取得、医療、教育目的で最大50パーセントの引き出しが可能(従来は、50歳以上について150,000リンギット(≒390万円),50歳未満について300,000リンギット(≒780万円))

⇒この条件も地味に痛い。庶民はタネ銭が少ないので、2,600万円を定期預金で差し押さえられてしまうと、投資効率がかなり落ちます。どうしてもマレーシアに住みたい!!っていう情熱がないとね。

在マレーシア日本国大使館のメール発表内容を以下に添付します。

(引用元)【領事メール】【新型コロナウイルス】マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの再開、新規申請に関するマレーシア内務省発表内容(2021年8月13日)

【領事メール】【新型コロナウイルス】マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの再開、新規申請に関するマレーシア内務省発表内容(2021年8月13日)

8月11日、マレーシア内務省より、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パスの新規申請の再開に関する報道発表がありました。主な内容は以下のとおりです。

●内閣は、7月14日及び7月30日、国家回復計画の実施を支援する戦略の一つとしてMM2Hプログラムに関する新たな施策の改正案に同意した
MM2Hプログラムは、全ての法制手続完了後、2021年10月より、マレーシア入国管理局(JIM)によって再開され、新規申請に対応する予定である。
●申請手続は、MM2H参加者の申請、処理、個人情報管理の目的でオンライン化される。

(MM2Hプログラム参加者数上限)
●マレーシア国内における同プログラムによる外国人流入の懸念から、参加者本人と被扶養者の人数を常にマレーシア国民総人口の1パーセントを超えない水準とする。

(申請資格)
●犯罪履歴のない者に限定する。

(申請要件)
1. マレーシア在住日数が年間合計90日以上であること(MM2H参加者が消費活動を通じて国内経済に貢献することを確証するため)。
2. マレーシア国外で得る収入が、月額40,000リンギット以上であること(従来は10,000リンギット)。
3. 定期預金額が1,000,000リンギット以上あること。ただし、不動産取得、医療、教育目的で最大50パーセントの引き出しが可能(従来は、50歳以上について150,000リンギット,50歳未満について300,000リンギット)。
4. 年齢は以下のとおり二分類される。
(1)35歳以上49歳以下
(2)50歳以上
なお、35歳以上49歳以下の申請においては、以下の条件を満たす必要がある。
(1)申請者本人又は配偶者のマレーシア在住日数が年間合計90日以上であること
(2)申請者の配偶者及び子供、親、義理の親である被扶養者について、一人につき50,000が条件3の定期預金額に加算。ただし、不動産取得、医療、教育目的で最大50パーセントの引き出しが可能。
5. MM2H長期ソーシャル・ビジット・パスの期間は5年間で、申請条件を満たす限り5年ごとに延長可能(従来は10年間)。
6. 1,500,000リンギットの流動資産を申告すること(従来は、カテゴリーに応じて350,000リンギット及び500,000リンギット)。
7. 年間パス料金は、90リンギットから500リンギットに値上げ。オンラインシステムなどのサービスの質向上のため、手続き費用を新たに徴収し、申請者本人は5,000リンギット,被扶養者は一人あたり2,500リンギット。 
以下は、MM2Hパス提供に当たってのセキュリティー確保のための内務省の取組
8. パスの更新、世帯主の変更、本人及び被扶養者の国籍変更はセキュリティーチェックを受けて合格する必要がある。
9. セキュリティー強化のため、全ての申請者本人及び被扶養者は無犯罪証明書を提出する必要がある。
10. 内務省は観光芸術文化省、旅行代理店と連携して取り組む。 ●MM2Hプログラムの新しい要件は新規申請、今後失効する既存パスの延長申請に対して適用される。
●延長申請する者については、新しい要件を満たすための1年間の猶予期間が与えられる。
●MM2Hプログラムの実施及び申請者の入国については、国家安全保障会議(NSC)及び保健省が定める標準運用手順(SOP)に従う必要がある。
●MM2H参加者のコントロールについては、内務省は、マレーシア入国管理局及びマレーシア国家警察を通じ、定期的に監視・取締りを行う。

○5月以降、マレーシア国内、特にクランバレー地域における感染者が急増しています。直近の感染状況については、当館HPで随時公表していますので、ご参照ください。また、感染した場合など、ご不安な場合は当館までご相談ください。
https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/kansenjyoukyou.html

○不要不急の外出は控え、今後も、SOPの順守に加え、人混みを避ける行動や、適切なマスクの着用、うがい・手洗いの励行など、基本的な感染症予防対策に努めてください。

○現在、外務省はマレーシアに対して「感染症危険情報レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。詳細は以下を御確認ください。
外務省海外安全ホームページ:マレーシア
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_017.html#ad-image-0
当館ウェブサイトページ
https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/newinfo_31032020.html

○また、サバ州東海岸のうち、サンダカン、ラハ・ダトゥ、クナ及びセンポルナ周辺地域に危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」が、サバ州東海岸のうち上記「レベル3」発出以外の地域(タワウを含む)に危険情報「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が発出されています。

○在留邦人、渡航者の皆様におかれては、引き続き、マレーシア関係当局及び各種メディアから、最新の情報を入手するよう努めてください。各州政府が独自の規制を行っている場合もありますので、お住まいの地域の状況について、報道や各州政府ウェブサイト・SNS等を通じ、御自身での情報収集に努めてください

以上

これを読んで、正直ショックでした。。私はFIREしてマレーシアに移住しようって考えていましたからね。同じような考えだった人には分かってもらえるかもしれません。海外移住に憧れて過ごしている庶民にとって、移住先の選択肢が狭まるというのは悲しいことなのです

MM2Hで既にマレーシア移住している方たちも、次回の更新時にはこの厳しい条件が適用されるそうなので、条件をクリアして住み続ける人はかなり減るのではないでしょうか。日本の財産を手放して移住した人、マレーシアでコミュニティを築いて終の棲家にしようと計画していた人たちは人生設計の見直しを迫られます。

2006年からずっと移住したい国No.1だったマレーシアですけど、今後は順位を下げるかもしれませんね。マレーシアという国の魅力度よりも、ビザがとりやすいという事情でランキング1位になっていたのではないかと思うからです。今回のMM2Hの条件変更は移住した国ランキングにかなり影響するはずです。

マレーシアで日本人のMM2Hビザの取得代行ビジネスだったり、不動産を売っている方たちも頭を抱えていることだと思います。もはや日本人の庶民を相手にするのではなくて、世界の富裕層向けにターゲットを変更してビジネスを立て直さなければなりませんから。

海外移住に憧れる庶民はどこに向かうのか。タイ、フィリピン、インドネシア、台湾あたりですかね。今のところビザ取得条件の変更はないですけど、将来どうなるか分かりません。海外移住のリスクってやつです。(マレーシアに関しては、今のところ、サラワク州のMM2H(いわゆるS-MM2H)を取得するという道は残されていますが、このビザも今後どうなるかは分りません。)

日本人が老後に東南アジアで豪遊できる時代ではないことは分かっています。日本が20年以上デフレでいる間に東南アジアの物価は上がってきていますからね。今までプチ贅沢できていた国が減り、最終的には「日本で暮らすのが一番コスパがいいんじゃない?」っていう現実を実感させられる、今回のMM2Hビザ変更でした。私の人生設計も変更を余儀なくされ、なんだか少し寂しいです。。

タイトルとURLをコピーしました