どの業界でも、市場が拡大している局面ではブランドが次々と乱立していきます。
新規参入が容易な業界であれば、群雄割拠の戦場となり、次々と安売り戦略の商品が表れ、次々と付加価値商品が表れ、そして消えていく。
市場の新陳代謝が激しい業界は、厳しくもあり、華やかでもあります。
そんな中で、国内市場は転換期を迎えつつあります。
IT化、少子化、グローバル化、嗜好の多様化、などなど、環境変化に伴って、かつて隆盛を極めた業界が落日のような斜陽傾向をたどることなど珍しくありません。
右肩下がりの業界では、かつて次々と生まれたブランドは売れ筋だけに市場に絞り込まれ、「外国資本会社などの低価格商品と根強い老舗ブランド商品だけを扱っておけばよい」という状況に陥ります。
業界全体の閉塞感から、一世を風靡したブランドが次々と市場から排除されていく現状。
そして、排除されたブランドを支持していた消費者、さらに排除されたブランドに関わる労働者が取り残されていくのです。
ブランドが絞り込まれると、市場(業界)が縮小していく勢いが加速します。
ますます消費者が離れていくからです。
かつての勢いを無くした業界で、新規参入が減れば競争も穏やかになります。
不毛な消耗戦が減る事で適正な利益を得られるようになるのです。
最後に生き残った者だけがようやく安住の地位を得られる。・・・そう思ったのもつかの間、業界の根幹を揺るがす事態が生じます。
かつての業界の役割を代替する新たな業界の誕生です。
IT化、グローバル化による変化のスピードは速いので、業界が集約・収斂されていくことは珍しくありません。
そうした市場に身を置く私たち。
栄華盛衰を目の当たりにして、労働者の立場からすると、生活者目線で不安になることもあります。
生活基盤が揺らいで不安定な生活を強いられたならどうしよう。
こうした不安に立ち向かうべく、日々の自己研鑽や努力が必要になってくるのですね。
子供のころに抱いた「なんで勉強は必要なの?」という疑問。
その答えが、今の私が置かれている状況で、ようやく分かった気がします。
最後までお付き合いいただき有難うございます。