世界の株式市場が荒れ気味です。金の価格が市場最高値をつけましたね。
リーマンショック後の株価低迷期において、世間で流行ったFXについて、私の体験を交えてお伝えしようと思います。
当時の日本は、円高で株安でしたので、今にして思えば外国株を仕込む絶好のチャンスだったわけです。
しかし、当時の私は株は怖いもの、得体のしれないものという感覚があったのと、書店の投資コーナーにFXをすすめる本が何冊も積まれていましたから、どうしてもFXの方に興味を持ってしまいました。
週刊誌などでも、株式時代の終焉と特集され、FXで数千万稼いだ人の手法が掲載されるような時代でした。そんなわけで、軽い気持ちでFX投資をはじめて、ハマっていったのでした。
FXを始めた頃は、通貨の金利差を活かしたスプレッド手法でコツコツと毎日500円の利益を上げ続けていました。単に金利の高い通貨を持ち続けるだけでしたから、当然退屈なわけです。
毎日500円って。。これじゃ金持ちになれないなぁ。と、次第に欲が出てきます。本屋で「FXで勝つ手法!」みたいな怪しげなタイトルの本を数冊購入して早速やってみますと、そこそこ儲かったりしたものです。
どの本にも「損切りルール」の大切さが書かれていました。損切りというのは、自分の思った方に動かなかった時に損失の被害が大きくなる前に決済することでして、実際にやってみるとこれが結構難しかったりするものです。
ともあれ、スプレッドの500円だけでは物足りなくなっていた私は、実際にトレードで数十万円を稼げるようになったのです。
完全なるラッキーなんですけどね、勘違いっていうのは怖いものです。自分には才能があるのかも?なんて思って、ドハマりしていくのでした。
もうね、当時の私は完全なるFX中毒ですよ。どれだけひどいものか。四六時中トレードのことを考えていますから、思考も変わってきますし、世の中に対する考え方、将来設計なんかも甘くみるようになってました。(ホントひどかったですからね。その辺の話はいつか記載できたらと思います。)
そんな私も、欲望が増大してコントロールできずに、最終的にはロスカット!退場!をくらうわけです。その時の喪失感といったら。。
人生の膨大な時間を費やして挑んだFX投資の世界から離れた時、「やっと解放された」というのが正直な感想です。もちろん金銭的な損失は大きかったですけど、後悔よりも解放感の方が大きかったですかね。
失敗って、身をもって痛い目に合うとすごく良く分かります。だから今からFXを始めようとする人を止めることはしませんし、実際に損切りルールを徹底していたら、また違った思考と感情で今も続けていたかもしれません。
実際にやってみるとFXって地味でそんなに稼げないし、それでいてリスクが大きいです。でも、夢があるのも事実です。勉強したところで勝ち続けることは難しいですから、ギャンブルの要素が大きいかもしれません。
ギャンブルにしても、楽しむのではなくて勝つことに専念する人がいるように、FXでも「勝つ事に専念すればそこそこ行けたかなぁ」なんて未練もありますけど、今は一切やっていません。
いずれ負ける日が来る、そして私は手持ち資金が尽きて、追証できなくなってロスカットで退場するまでやめられなかった。それだけです。そんな遠い日の記憶をシェアします。
最後までお付き合いいただき有難うございます。