入谷の朝顔市をのぞいてきました。昨日のことです。夏の風物詩というだけあって結構な賑わいでした。浴衣姿で朝顔を下げて歩いている人達を眺めていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚すら覚えます。
朝顔という季節感満載の花をぶら下げて歩くだなんて、粋ですよね。心が洗われる感覚です。普段のギスギスした事や時間に追われてセカセカした日常を忘れさせてくれます。
暑い日差しの中、けなげに咲いている朝顔は可愛らしく、この買い物はまさに一期一会な訳ですから、選ぶ方も楽しいのですよ、きっと。現実的には購入者の高齢化と共にマーケットとしての規模は縮小していくのでしょうが、文化として永く残してもらいたいものです。
外国からの旅行者がこの朝顔市を見たらなんと思うでしょう。日本はなんて心にゆとりがある人が多いのだろうと感じてもらえるのではないのでしょうか。私ですら日本のよさを改めて認識し直したのですから。
朝顔の品種、花の色、葉の形、サイズ、色の組み合わせなどなど、違いの中にははっきりと分かるものから、よく見ないとわからない微妙で繊細な違いまで、鉢の一つ一つが個性を放っています。一つ一つに合理的なコスパ重視の考え方だけでは測れない個性があるのです。
<朝顔市を見て感じた事>
伝統価値は「文化」として資本市場を超越する
この朝顔、「団十郎」という茶色い花が人気ですぐに売れてしまうのだそうです。品種の名前が「団十郎」ですよ。名前からして独特の世界感な訳です。
この個性的で独特な世界感をもつ朝顔市は、日本の文化行事として外国人に受ける要素がたっぷりと詰まっています。今後形骸化されていったとしても残して欲しい文化であると感じました。
最後までお付き合いいただき有難うございます。