岡村と山梨コロナ女性に遠くから石を投げる 卑劣なネットリンチ

放談
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ネットリンチが起こる背景

当事者でもないのに、主犯者に対して誹謗中傷をするなんてのは、昔はテレビのコメンテーターの役割でした。(あたかも庶民の代表の様なしたり顔であーだこーだと当たり障りのない範囲でコメントするのは、今でも仕事として成立しています。)

ところが、現在は誰でも自由に大衆向けに発言できる時代です。テレビのコメンテーターより的を得たコメントだったり、思いもしなかった切り口で解説してみたり。やっぱり母数が多い方が「なるほど!」と思わせてくれる事が多い分、「くだらない。思慮がなさすぎ。」と思ってしまうコメントが氾濫しているのは否めません。

そうした中で、最近特にひどいと思った件が2つありました。1つはナインティナイン岡村のオールナイトニッポンでの女性蔑視(失言)問題。もう1つはPCR検査結果待ちで東京から山梨へ帰省後してその後嘘をついて世間を混乱させた20代女性の問題です。岡村の失言も山梨帰省のコロナ女性問題も、どちらもネットを中心に炎上しました。

成功者に対する憂さ晴らし

岡村の失言は、ラジオという公共の電波を使っての事なので、発言の内容も含めて大きな問題なのですが、果たしてリアルタイムでオールナイトニッポンを聞いて悲しく傷ついた人ってどれだけいたのかっていう部分がひっかかります。

おそらく、岡村の失言の炎上を後からネットニュースで知って、「ひどい!これは許せない!」と正義感に駆られて誹謗中傷を書き連ねた人がほとんどなんだと思います。その人自身は傷ついてもいないし、悲しんでもいない。ただ「岡村はひどい事を言った、傷ついた人がいる、私が社会的な制裁を下してやる」って正義感だけが先行してしまって自分自身に歯止めがきかなくなったのでしょう。

テレビのコメンテーターであれば、岡村の失言問題について意見を述べる必要があるんですよ、仕事ですから。でも、一般の人が聞かれてもいないのに、まして傷ついた当事者でもないのに炎上騒ぎに乗じて誹謗中傷するのはどうなんかなぁと違和感を覚えます。

一言でいえば「成功者に対する憂さ晴らし。」に思えてしまうんですよね。汚い言葉で誹謗中傷を書き込んでいる人達だって、素性は立派な社会人だったり主婦だったりでそれなりにちゃんと生活しているんですよ、おそらく。ただ、現状には満足できていないから、成功者の足を引っ張ろうとしてしまうんだと思います。

集団監視の見せしめ

もう1つの山梨コロナ女性問題なんですけど、こっちはもっと悲惨です。当事者は非常に少ないのに、興味の対象として餌食になっています。本名と顔写真、職場、実家の住所、友人の職業・・・など、プライバシーに関わる事が拡散されてしまい、逃げ場がなくなっていますから。

一言でいえば「集団監視の見せしめ」ってやつです。コロナ禍で生活が苦しくなった人、計画がダメになった人、ストレスが溜まっている人みんなが「お前みたいな奴がいるからだ!」と一斉に石を投げています。

身勝手で自分勝手な行動は反省してもらわないといけませんけど、ここまでプライベートが晒されてしまっては、今後の生活に大きな支障が出てくることでしょう。「命にかかわるんだぞ!」と熱を帯びている方、一度冷静になってください。この女性は単に思慮が足りなかっただけなんです。周りにも制止してもらえなかったんです。思慮を巡らせる環境になかった、可哀そうな女性なんですよ。

ネットリンチが起こらない社会へ

あーだこーだ長くなりましたけど、ネットに限らず主犯者を罵っていいのは当事者であって、部外者が「成功者に対する憂さ晴らし」や「集団監視の見せしめ」で主犯者を追い詰めるような行動は我慢してもらえたらなぁ。主犯者がじっくりと反省する時間を与える意味で、社会的な厳しさは必要ですけど、だからといって遠くから石を投げる卑劣なネットリンチは止めてもらいたいです。そんな社会で生きていきたいですし、世の中の風潮が変わっていくことを願っています。

最後までお付き合いいただき有難うございます。

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