FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指しているサラリーマンです。このところの株高で、計画が少しずつ現実味を帯びてきた人もいるのではないでしょうか。
今の会社の退職金がいくら出るのか、将来の年金制度がどうなるのか など、不確定要素は尽きませんが、私はアメリカのトリニティ・スタディ研究に基づいて、年間支出額の25倍のお金をインデックス投資で貯めた状態をゴールに設定しています。
年間支出240万円(=1ヵ月20万円)の25倍=6,000万円ってことですけど、日本の場合はキャピタルゲイン税が20%強かかりますから、実際はいくら必要かというと、
税引き前の利益300万円(=税金20%を引いて240万円)の25倍で7,500万円ってことになりますね。
FIRE指南書には、年間支出の25倍を運用するだけでなく、株価暴落時に備えて現金クッションで1,000万円を余分に用意しておいた方が万全と言っているので、要するに、7,500万円運用+1,000万円の預金=8,500万円が必要ってことになってきます。
8,500万円はハードルが高すぎですね、定年近くまで働くなら別ですけど、40代でFIREするには難易度高すぎます。。
ってことで、私の目標は、6,000万円のインデックス運用資金+1,000万円の預金で7,000万円にしてます。実際に7,000万円貯まったときに不安であればもう少し働けばいいですし、フルタイムで長時間ストレスを感じながら働かなくてもいいやって考えられたら仕事も今より楽しくなっていないかなぁなんて淡い期待をもっていたりもします。
というのも、「FIREして脱サラした後、何がしたいの?」っていう自分への問いにいまだ答えが見つかっていない状況なんです。
東南アジアだったり日本の地方都市で旅するように生活することを夢見ているんですけど、見知らぬ土地で知り合いがいない環境で、膨大な暇な時間をどう過ごすのか、飽きないだろうかとシュミレーションしているとモヤモヤしてくるんですよ。
やっぱり働こうかなって考え直したところで、産業構造がAI主体に変化していく中で、そこそこやりがいがあって人に喜ばれる仕事にありつける自信がないです。。単純労働であればもしかしたら雇ってもらえることがあるかもしれませんが、漫然と時間が過ぎるのを待つだけの仕事をするのもなぁ、なんて余計な心配ばかりしてしまってます。
困ったなぁと思いながら、「FIREしてみた」系のユーチューブをみて参考にしようとしてみました。ところが、楽しそうにしている人が少ない。。大半の人は「暇すぎて鬱になるからやめとけ」的なことをアドバイスしてくるんですよ。
「最初は解放感に満ち溢れて楽しい」→「そのうちに慣れてきて暇になる」→「このままでいいのだろうかと不安になる」→「結局また働く」
このような思考がスタンダードで王道みたいです。FIREしたばかりの人はキラキラしていて、楽しそうにしているんですけど、時間の経過とともにすさんでいくみたいです。ユーチューブの更新頻度が下がってきたり、「本当にやりたいことがみつからない」って悩みを告白してみたりしてね。どこまで本音かわかりませんけど。
一番の要因は膨大な時間をどうするのか困るってことみたいです。要するに暇すぎて耐えられなくなるみたいです。
40代ですと同世代の友達は忙しく働いていますし、そもそも人と話す時間が減っていって、メンタルがやられるパターンが多いようです。
FIREする前から悲観的な話ばかりで申し訳ないのですが、何事も慎重に行動しないと失敗だったと後悔する羽目になりそうなので厄介な問題です。「何かやりたいことがあるのか」を真面目に考えておかないと、40代~70代、80代までただ漫然と生きるだけになってしまって、「自分はこのままでいいのだろうか、このまま何もしないまま死んでいくのだろうか」と、焦ってしまって、せっかくの余生を楽しめないような気がするんです。
FIREの闇ばかりみてきましたけど、FIREのいい面もありまして、病気になってしまうと出費がかさんでしまうからか、健康意識が高めな人が多いってことはいい面ですけどね。健康と節約を兼ねて自炊している人が多い印象ですし、筋トレだったりマラソンとか自転車とか、毎日運動をしている人が多いように思います。せっかくFIREしたって不摂生がたたって病気になったんじゃつまらないですからね、暇になったことで健康への意識が高まるってことはいい事だと思います。でもFIREしなくても健康を意識して食事と運動を気にすればよくないか?FIREのいい面っていう感じでもないのでは?まあいいや。
人と比べないで、世間体や人に言われた事を気にしないで、わが人生に一片の後悔なし!と言えるように、FIREを目指している途中の今から、スキルだったり資格だったりを取得しておいて、つぶしがきくような準備をしておくことが大切かもしれません。
実際、FIREした後に暇だから資格や語学の勉強してますって人もよくみました。海外留学してる人も多いみたいです。人間にとって学んで自分が成長していると感じる喜びは生きる上で重要なのかもしれませんね。
あーだこーだと述べてきましたが、結局のところFIREの天敵は「暇」なわけで、暇をどう過ごすかで充実度が変わってくるという、至極当たり前の結論になります。
FIREしてみたいなぁ~、FIREしてみた後に「やっぱり暇だから働くよ、FIREなんてやめとけ」って、経験者として言ってみたいなぁ~。「最初は自由だぜって楽しくてしかたがなかったんだけど、誰とも会わないで何にもしないでいたらメンタルやられそうになった」なーんて、語ってみたいなぁ~。
人生は一度きり。それでもあなたはFIREを目指しますか?それとも定年まで働く覚悟ですか?